子どもが『夢』を語らない理由
- Kaori Kobayashi
- 7月13日
- 読了時間: 2分
最近、子どもたちと話していてふと思ったことがあります。
「将来、何になりたい?」そう聞くと、返ってくるのは
「お金がある仕事って何?」
「YouTubeでお金がないっていつも言ってるし」
――そんな言葉。
夢って、もっとワクワクするものじゃなかった?
サッカー選手、パティシエ、アイドル、お花屋さん…。
昔はたくさんの子が、目をキラキラさせて語っていた気がする。
でも今は、進学先も仕事も「夢」じゃなく「安定」を基準に選ぶ。
制服が可愛いから高校を選ぶなんて時代は終わっていて
「どの高校に行けば、資格が取れて将来困らないか」
「どこに行けば、少しでも給料が高いか」
そんな選択肢ばかりが並んでいる。
今の時代、シングルマザーだから生活が大変、というのではなくて、「普通の家庭」だって生活に余裕がある人なんて一握り。
給料が少なくて将来が見えなくて、わざと離婚して扶養手当をもらうことを選ぶ人もいるくらい。
それだけ、現実に追い詰められてる人がいる。
そんな社会を、子どもたちはちゃんと見ている。
だからこそ言いたい。
「今の子はしっかりしてるね」
「大人みたいだね」なんて言うけれど、違うんだと思う。
しっかりしてるんじゃなくて
“しっかりせざるを得ない”のかもしれない。
だって、大人が頼りにならないから。
大人が希望を見せてくれないから。
戦争の時代を生きた人たちは、日本の未来のために命をかけてきた。
ようやく、生活だけじゃなく「未来」を語れる時代が来たはずなのに、また逆戻りしてるような気がして、怖くなる。
SNSを開けば、政治の話、お金の話、不安ばかりが流れてくる。
それも無理はない。
今の若い世代、大人だって、もう余裕がないから。
そうでもしないと、誰も声を上げてくれないから。
高校生の頃の日本。
もっとのびのびしてたし、何者になれる気がしてた。
夢を夢として語れる社会に、また戻ってほしい。
子どもが「お金のため」じゃなく
「好きなこと」を選べる世の中に。
未来は、誰かが用意してくれるものじゃない。
大人が諦めたら、子どもはもっと早く諦めてしまう。
まずは私たち大人が、もう一度「夢」を語れるように。
そんな社会をつくっていけたらと願っています。





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